その他われらの仲間・交通安全見守り隊
- 更新日:2019年03月31日
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広報日の里2019年41月号から転載
「交通安全の日」の毎月1日と20日の朝、降っても照っても東西両小学校近くの交差点で、登校してくる児童と日の中生徒の誘導、車の制止をしてくれる高齢者たちがいる。黄色の帽子とジャンパーをまとい、同色の旗を持って誘導している人はすべてボランティアである。休校日でない限り、7時半から1時間、旗を振って交通整理をしてくれる。毎月の両日に加えて春、夏、秋の交通安全県民運動の期間中は登校日に必ず出動する。交通安全の確保が第一の使命だが、小中学生を狙う変質者どもにもにらみをきかせているから、防犯効果も大きい。
宗像署が管轄する宗像、福津両市で組織する宗像交通安全協会には21支部があり、日の里支部もその一つである。交通評議員という肩書のついたメンバーは現在、飯塚英雄支部長以下34人、ここ1年で6、7人減った。「老化ですよ。平均年齢は70代後半、私も76歳です」と足立俊一副支部長は苦笑い。この状態が続けばジリ貧である。交通安全と変質者撃退という大人が一番介入しなければいけない使命を果たしてくれる役割の人材が、このままでは絶えてしまう。
数字面でいえば望みなきにあらずである。昭和22年から3年間のベビーブームで生まれた世代が、今年度で全員70歳に達する。今の70歳は若い。この人たちが参戦してくれると問題一挙解決である。良きにつけ悪しきにつけ標的にされてきた世代が、最後のご奉公と乗り出してくれたらと、老世代のメンバーは望みをかけている。夏場は熱中症の心配があるので活動を休み、冬にシフトする案が有力になっている。確かに老体で猛暑の中に1時間立ちん坊というのは酷である。
見守り隊とは別だが、同じ活動を自発的に続けているグループが、東郷駅前と4丁目の長浦池周辺にある。前者は駅前大通りの交通量が多いからであり、後者は閑静で人目が少ない環境につけこむ変質者の出没を防止するためである。いずれのグループも無償のボランティアが安全安心を確保してくれている。これこそ住民自治の真髄の好例であろう。(終)
(昨年4月号から連載してきました本欄を終了します。登場されたグループの皆様に感謝申し上げます)見守りに守られ安全横断