その他われらの仲間・男女共同参画会
- 更新日:2018年09月28日
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広報日の里2018年105月号から転載
男女共同参画という言葉の言いだしっぺは北九州市だったこと、ご存じですか。昭和62年に市長に就任した末吉興一市長の指示で翌年にまとめた市政の基本計画に登場した。参加では男性が主導権を握り、女性はお付き合いの感じがぬぐえない。女性が自主的に対等の立場で対処するには、参画であるべきだという意見が計画を練る委員会で承認され、市長も快諾した。国がその2年後に参画を使い始め、今ではごく普通の用語になった。平成11年には、男女共同参画社会基本法という法律も制定された。法はできたが実態はとなると、皆さんもご承知のとおり。
前置きが長くなったが、日の里でも前進をめざして励んでいるグループがある。日の里男女共同参画会と名称にはなんのてらいもない。元市議の古賀千種さんの音頭とりで有志が集まり、平成25年に準備会が発足、1年間肩ならしをして準備会を取りはずし、26年に今の名称に脱皮し、永嶋久子さん(70)が会長に就いた。
会員は現在30人。女性21人、男性9人、女性優位である。月例会ではわいわいカフェを開催し、思いのたけを語り合う。井戸端会議とは違い、愚痴は横に置いて地域の問題改善など建設的かつ前向きな話題が多い。亭主が家事にタッチしない家庭が多い。子どもは男児でも学校で食器洗いを分担したりして家事の一端に慣れているから、きちんとやってくれる。そこにいくと大方の亭主は、男子厨房に入らずでやってきて、今更包丁を持たせるのは難しいが、その対応を話し合ったりもする。
男性優位は昨日今日のことではない。牢固として築かれている体制である。例えば、日の里12町内会のうちで女性会長は2人きりの年が多い。せめて3分の1は女性がなってほしいと永嶋さんは願う。
女権伸長をめざす一方で味噌づくりを毎年共同で続けている。「味噌を作れば味噌汁も作るでしょ。家族もうれしい」。考えが地についている。主婦ならではの視点である。熱心に聴き入る男女共同参画会の会員たち 9月1日コミセンで講演する佐藤倫子福岡教育大学講師