その他われらの仲間・日の里消防団
- 更新日:2018年04月01日
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広報日の里2018年4月号から転載
宗像市消防本部、市役所、日の里9丁目給水塔のサイレンが鳴り始めると火災である。本部の消防車のうなるようなサイレンに混じって少々可憐な音を出しているのが、消防団の車。だが、現場に到着してからの奮闘ぶりは、本職さながらである。
宗像市消防団は地域単位で16分団に分かれている。日の里は第10分団(深町政人団長)である。定員25人を上回る29人の団員が、日の里5400世帯の防火消火に日夜取り組んでくれている。寸秒を争う対応に迫られる危険な火事場で、平常心で活動できるように分団は年中訓練を反復し、その回数は30回を超える。
分団消防車は定員10人。火事発生時は、3人が駆けつけたら出動する。ホースは20本積んでいる。ここでクイズ。火事場でこれを全部つないだら、何メートルになるでしょう。答えは400メートル。だから長浦池から少々離れていても放水は可能である。
消火ばかりではない。住民を守るのが最大の使命とされているから、防火防犯に関連する行事には必ず参加する。日の里まつりや、秋季と年末の夜警にも出動し、制服姿で住民を安堵させてくれている。
「団員は、地域の人の生命財産はおれたちが守るという強いボランティア精神を持って入団したのです。さらに訓練を重ねて、安心安全な日の里を維持していく決意です」。こう語る安山宏明部長は46歳。団員は22歳から62歳まで、平均年齢は42歳。ずいぶん幅があるのはいいとして、今後も若年層に絶えず入団してもらって高齢化を抑えるのが課題である。
自営業の人は現場に駆けつけやすいでしょうが、勤め人はなかなかそうはいかないのはないですか。「いや、官公署務めの消防団員は、役所が職務免除にしてくれています。民間企業も市が会社に業務配慮文書でお願いしているから、措置してくれます。ただ、来客があっているときなどは、すぐさま出動とはいきかねますよね」。こう苦笑する安山分団長自身も、県土整備事務所宗像支所に勤める身だから、そんな経験がおありのようだ。